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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

10えちごくびき野完走記~第1章~

コースマップ

スタート前


午前5時30分!降りしきる雨と強い風の中を、1500人近いランナーがスタートした!

スタート直後に、ポラール心拍計の1キロオートラップを解除していないことに気が付き、

ストップウォッチを止めて、カウントしながら設定をOFFに変えた。

これで一安心!でも僕のストップウォッチは約20秒止まった。

ストップウォッチ上の制限時間は13時間29分40秒だ!

しかし今回は関係ない!12時間30分以内が僕の目標タイムだからだ!

スタート直後有美さん、恭子さん、有里さんと共に走る。

有美さん、恭子さんは涼しいせいもあり、かなりペースが速い。

引っ張らず、後ろを少し距離を取る形で有里さんと並走した。


今までは3キロに給水があったが、今回は5キロ付近から。

水は摂らないが、ショッツは摂りたかった。

しかしウエストポーチの奥底にしまったフラスクが取り出せずにいた・・・。

代わりに濃縮酸素『オーツープラスダイレクトストロング』を流し込んだ。



5キロ  32分01秒(実際には18秒プラスの32分19秒)


スタートラインまで30秒くらいだったので、決して飛ばしている訳ではない。

しかし周りはものすごく速い感じがする。

それに併せる様に走るが、心拍数はAv140とやはりかなり落ち着いている。

コースの表示は10キロまで1キロごとに記されていて、ペースが確認しやすい。

有里さんと並走しながら、喋りながら走っていた。

すると2年前に85キロの関門で掛かってしまったabu8さんが迫ってきた!

せっかくなので記念撮影!この後50キロまで、抜きつ抜かれつを繰り返した。

5キロ手前


本来ならば朝日が登ってくるはずの山並みを正面に見ながら、まもなく9キロの給水へ!

この小学校から前回とコースが変わっている。

ここだけではなかったが、新しい道が作られてコースを変更しているようだ。

5キロ過ぎ


この給水所で、ウエストポーチからフラスクを取り出し、片手に持って走り出した!

まずはショッツ1本分!ワイルドビーンでシャッキリ!

新しいコースになり、気分的にも新鮮に走れる!


10キロ   1時間02分26秒   30分24秒


10キロのラップの刻み方としては、かなり速い!

30分24秒は今年のサロマ湖ラップよりも最速だ!


また見慣れたコースに戻ってくると、13.2キロの三和区総合事務所前。

例年トイレ休憩を取っている場所だ。

建物の中のトイレに行かなくてはならないので、極力避けたかった。

今回はスタート前のトイレでバッチリ対策は出来ていた!


前方に有美さんを発見!

毎回のトイレ休憩の後、若干ペースを上げて走っているところ。

コース的にも平坦が多く、リズム良く走れるのでまずは追い付こう!


エイドではおにぎりの気分ではなかったので、ザバスのピットインゼリーバーを1本!

さらにアミノダイレクト5500で乳酸分解!

ポーチを軽くする作戦だ!

有美さんの背中は約70メートル!

なかなか追い付かないがペースは5分30秒を刻む。


15キロ  1時間31分45秒   29分18秒


有美さん

心拍数は160まで上がっていたが、

気分的に乗っていたので流していた。

ようやく有美さんに近付き、気付かれないように激写しようと

デジカメを取り出そうとした音で気が付かれた!

やっとのことで捕らえた有美さんをカメラに収め、並走と思っていたが、

この先も新コースだったで

比較的平坦が続くと判断し、更にペースを上げた!



途中、DVD作成のクルーに取材された!

『キツイですか?』

『大丈夫です!まだまだ峠は先だし!今日のうちに帰らないと行けないんで!』

『どちらまで帰るんですか?』

『埼玉です!』

と、後ろ姿を撮るカメラマンに左手を挙げて応えた。


20キロ   1時間57分42秒  25分57秒

キタ~~~~~!

清里区の住宅街を抜けて、心地良いアップダウンを軽快に走ってきた!

25分57秒なんて!

このペースならば確かに出てもおかしくない。

しかし心拍数は相変わらず160ぐらいで推移しているのだ。

速いは速いが、カラダ的には厳し過ぎるものではない!


これだけ順調だと、ショッツの補給を怠りがちになるのを

サロマ湖で十分に学んでいたので、片手にフラスクからしっかりと補給した。

まだ20キロだったが、35本分は残り1本分までとなった。


板倉区を目指して20キロを2時間切るようなハイペースで展開してきた序盤戦。

40キロ手前から始まる峠までに余力は残るのか?正直不安だった。

清里区を抜けて板倉区に入ると、まったく初めてのコースになる。

緩やかながらも高低差は登りを記していた。

そんな頭のデータを掘り返し、25キロの先にある板倉総合事務所を目指した。



振り返るとそこには有美さん!

『追い付いちゃった!』と軽快に抜かしていく。

こちらは明らかにペースが落ちた訳ではないと思っていたが、

カラダは、特に下半身が棒のようになりかけているのを感じるようになった。

負けじと付いていこうと頑張るが、着いていけず25キロを迎える。


25キロ  2時間27分09秒   29分26秒


ほら、決して遅くはない。有美さんが速過ぎるのだ。

板倉総合事務所は26.2キロ。

こちらには大量のおにぎりやおこわが並んでる。

さらにお蕎麦!美味しい!

有美さんはあっという間に『お先に~!』とスタートしていった。


ライブラリ - 6358.jpgこちらはトイレ休憩。大ではなく小の方だ。

蕎麦やおこわを食べて

胃を落ち着かせるようにトイレへ向かう。

戻ってくると、直江さんに、恭子さん

そして安田さんが到着した。

みんな僕が前にいることにビックリ!

『もう5分くらい休んじゃいましたよ!』と、先を急いだ!



ここからはダラダラとした目に見える登り坂。

重くなったカラダをゆっくりと前へと運んでいく。

走るペースは変えず、休憩を重ねるのがアート鈴木の走り方。

エイドの後としては足取りは重いが、キロ6分では走れている感覚だ。

恭子さん
3キロ先の給水に到着し

乳酸対策のアミノダイレクト5500を投入!

すると、今度は後ろから恭子さんがやって来た!


コースもやや緩やかな下りに入り、ペースが上がる。

この先は前回のコースに戻るので、

坂の厳しさを知る僕は並走しながらも

今のカラダの状態に不安だった。



30キロ  3時間02分40秒   35分30秒


休憩5分を入れての問題ないラップだ。

ここで直江さんにも追い付き、会話を交わす。

『鈴木さん、いつもより速いですよね!』

そう言う直江さんも速かった!

『今回の僕の制限時間は12時間30分なんで!』

と決めセリフを言って坂の上のエイドを目指した。

恭子さんにはこの坂で置いていかれた・・・さすがロードの女王だ!

まだまだ峠は先だ。

清里区総合センター前のエイドで33.5キロ。

おにぎりを頂き、トイレに行った恭子さんをパスして、次の岩の原葡萄園を目指す。


ショッツのフラスクはほぼ空になってきた。

なるべく給水ではフラスクを使わずに行こう!

ダイレクトに摂るのはショッツのベリーバナナだ。

軽く水で流せば問題ない。


35キロ  3時間34分31秒  31分51秒


登りをゆっくりと走った割には、ペースは落ちていない。

エイドも2箇所含まれている。

岩の原葡萄園は今までよりもショートカットできる感じだったので、負担は少ない。

葡萄園の入口にエイドがあった。


牧区総合事務所手前この先いよいよ牧区の登り坂が始まる。恭子さんにはこの登りで置いて行かれた・・・。

15キロ付近から雨は収まり、徐々に空も明るくなってきている。

次の牧区総合事務所は39.2キロ。


雨のせいか沿道の応援はいつもより少ないが、時折住宅の中や前で声を掛けてくれる。

『朝からごくろうさまです。』と深々と頭を下げて応援してくれるおばあちゃん!

いやいや、こちらのセリフですよ!

牧区の坂は本番はこれからだが、先に見えるエイドの建物を知っているだけに長い!

あと50メートルのところで歩き出した。



ようやく到着した牧区総合事務所。

距離は40キロ手前となる。

ここでは恒例のおぼろ汁が有名!

雨で冷えたカラダを温めてくれる。

再びトイレ休憩へ!寒いからか、トイレは2回目となる。

この先の1つ目の峠は非常に長い!

今までのアップダウンが序の口だと気が付かせてくれる。

これが5つもあるのか!と面食らうのは、この峠だろう。

トイレ休憩を済ませ、カラダ的には熱を持っていたので

バンダナを濡らし、タイツを濡らした。


ECCOはヤク革素材で撥水性もあるが、中に水が染み込んだら??

と、考えたがやはり左の甲の付け根が痛かったので、冷やして対処した。

*濡れたECCOは水を内側から吸い込み、溜まる感じはなかった。

トライアスロンに使われているのだから、問題ないだろう。

トイレ休憩は2分程度。

補給には5分くらい費やした気がした。

それくらい、ゆっくり休んでいたい気分だった。

しかしここから厳しい登りは歩きと走りを混ぜながら進む。

止まるよりも進まなくては!

声援に送られ、峠に向けてスタートした!


40キロ   4時間14分29秒  39分58秒


40キロは目の前にあったが、やはりかなり休んでいたようだ。

しかし予定では40キロから50キロの10キロに

80分掛ける計画なので、気にしない。

まずは1つ目をクリアすることが先決だ!


1つ目の峠44.1キロの川上笑学館エイドが

下りに入っているポイントだと、

事前に確認したので、登りは約4キロとなる。

まずは急激に直線的に山を登る!

これが下りだったら止まれない坂道だ。



その後も下りは一切ないまま、クネクネとした道を登っていく。

キツイ坂は歩き、走れる坂を選んで走る。

立ち止まることはしない。止まるのはエイドの時だけだ!(あと写真撮影)

歩く時には一緒に補給も行う。


2年振りの見慣れた風景から、まもなく峠の頂上を先に見る。

よし!1つクリア!

1つ目登り


ここからは安塚区に入るとヘアピンカーブが続き、山間の田んぼが黄金の稲穂を揺らす。

見下ろすと色とりどりのウエアの花がポツンポツンと動いていた。

川上笑学館に到着する少し手前で、

左足の違和感がまだなくならないことに、少し苛立っていた。

シューズのせいなのか?単純に痛めたのか?

時折、ブラブラ足首を柔らかくしながら着地感を探った。


あと1キロで45キロだ。

登りのロスは下りで返せている。

45キロを40分以内がキーポイントとなる。

エイドでアミノダイレクト5500を流し込み、2つ目の峠を目指した。


45キロ   4時間53分41秒  39分11秒

2つ目の峠全く平坦の繋ぎがないまますぐに2つ目の登りが始まる。

ここは短い登りだ。と言っても2キロくらいは続く。


登りと下りを併せて5キロなので、このラップは先程よりも早く走りたい。

50キロには着替えのポイントがあるからだ!


同じようにキツイ坂は歩き、走れる坂を選んでは走る!

峠手前で感じていた脚が棒になるような疲労感はなくなっていた。

登りの歩きが有効にカラダを休ませているようだ。

呼吸は上がるが、峠の終わりを確認できると、疲労は一気に飛んでいった!



2つ目の下り 柳葉ひまわり
下りに入るとやや左の違和感があるが、徐々になくなっている。

この先に50キロがあり、さらに着替えのポイントとなる。

今回は日中の雨は朝だけだろうという認識でいた。

そして夕方に掛けてまた降り出すだろうと・・・。

しかしこの後も激しい雨が叩きつける場面もあった。


50キロには後半用のシューズ『NEWTONグラビタス』を用意。

前半のECCOが良くても、変える作戦を選んだ。


次に補給食!

ショッツのフラスクとショッツベリーバナナをダイレクトに3本。

アミノダイレクト5500を3本に、ピットインゼリーバーを2本用意した。

最後はお馴染みのスペシャルドリンクだ!これなくして後半戦は走れない!

ウエアに関しては用意しなかった。

寒さ対策はすべて78キロにて!(これがあとのトラブルにより・・・(>_<))


50キロ  5時間29分43秒  36分02秒


1つ目の峠よりも約4分の短縮だ。これは予定通り。


計画の50キロ5時間50分で、エイドをスタートする形で考えた。

50.6キロの着替えのポイントに到着したのは5時間32分くらい。

ナンバーを見て荷物を準備しているが、自分の荷物を持った中学生はいない。

近寄るとナンバーを確認し、猛ダッシュする中学生が黄色いバックを届けてくれた。


エイドにはテントが並び、ランナーが補給をしている。

こちらはシューズの履き替えと

ストライドセンサー(速度・距離・ストライドが出る機器)の付け替えが必要だったので、

まずは豚汁だけ頂き、建物の軒下に避難する。


ここでは顔馴染みのお客さんと会話をしながら、前半を振り返る。

口々から出るのは『キツイね~!』『もうダメだ!』『前半飛ばし過ぎた!』

と言った内容が多い。

しかしレースは後半戦!50キロないのだ!前向きに行きましょう!

2010-10-09 11:15:292010-10-09 11:15:292010-10-09 11:06:57


まずはトランジッションバック開けると、携帯電話と2本のペットボトルを見つけた!

あれ?携帯電話はゴール行きにしたつもりが、忘れていたようだ。

せっかくだからとブログ更新!

ペットボトルは50キロと78キロに分ける予定だった

これまた秘密の?お試しアイテム!



『エレクトロライトショッツ』と言う痙攣防止の電解質だが

1タブレットを500mlで溶かさなくてはならない。

ボトルやハイドレーションを使わないウルトラでは使えなかったアイテムだ。

しかしアートスポーツスタッフがトレイルなどで使っていることもあり

ウルトラでどのような使い方が出来るのか?検証したかった。

暑くなる可能性も考慮し、預ける時に少量の水でタブレットを溶かし、エイドに預ける。

ピックアップしてから水を足して、ペットボトルを持って走る作戦にでた。


シューズに関しては、交換前提だったので、

RCチップの付け替え忘れがないように、前日にストラップを借りた。

足首に巻いておけば、付け替え忘れる心配はない。

走っている時に、飛んでいないか心配にはなったが。

biom2010-08-30 21:48:39


ECCOからNEWTONへ!

この履き替えは、やはり始めから履いていなかったので、窮屈に感じた。

しかしストレッチをしながら、感触を確かめ問題ない!

次にスペシャルドリンク!

豚汁と共にコップの水を頂いていたので、シェイカーに投入!

次いでフィードバックプロテインとショッツワイルドビーンを入れて

150mlの水でシェイク!これでパワー全快だ!


すると、日比谷店オアシス担当のゆりさんを発見!

初100キロにして良いペースで走っているようだ。

せっかくなので、写真を撮ってもらいまたまたブログアップ!

それから僕の姿を見つけてくれた

『いつもブログ見てます!今日は速いようなので、ご一緒できませんが応援してます!』

と、男性2人から声を掛けて頂き、写真撮影!

お二人共頑張ってください!(見ていたら、コメント&メッセージをくださいね!)


ウエストポーチの中身も差し替え、準備万端!

少しお腹に溜めようと、エイドのおにぎりを頂く。

すると安田さんが登場!時計は5時間45分を経過していたので、

『15分くらいいるのでそろそろ行きます!』と、出発することにした。


先週の弘前アップルマラソンで3時間27分の自己ベストを出した

安田さんには追い付かれるだろうと思っていた。

そして荷物を中学生に戻し、ペットボトルの

エレクトロライトショッツを片手に3つ目の峠を目指しスタートした。

10えちごくびき野100キロマラソン完走記~プロローグ~

10えちごくびき野100キロマラソン完走記~第2章~


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